初心者がいきなりサハラ砂漠でフルマラソンに出場しちゃうって本が面白すぎてヤバイ | Garney.Web

初心者がいきなりサハラ砂漠でフルマラソンに出場しちゃうって本が面白すぎてヤバイ

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自分は「紀行」等の「旅」な感じの本が大好きで、こないだ心にグサリと刺さった本に出会いました。「世にも奇妙なマラソン大会」。これめちゃくそ面白かった。

この本の内容は

「すごいことを発見してしまった!」「俺は超ラッキー!」「このチャンスを逃す手はない!」などと興奮している。
その興奮は話が具体的に進むにつれ、「何か変だ……」「これは失敗だったかも……」に変化し、しまいには「ひえー、ダメじゃん!」「大失敗!」に変わる。

不思議なことに、「大失敗!」と気づいた時点でも、たいていは引き返せる状況にある。なのに、いつも絶対に引き返さない。「まあ、乗りかかった船だし」と間違えた船に乗り続けていしまう。
やりかけたことを途中でやめる機能が私にはついていないらしいのだ。やめるどころか、ますます勢いよく間違った方向に突っ込んでいく。

こんな感じで著者の、「間違いなく間違った船」に乗っているのにもかかわらず、その船に乗り続けた失敗エピソードが3つ語られています。
人の間違えた失敗談ってなんでこう面白いんでしょうね。
読み物として面白いし、笑えるという意味でも面白い。一冊で2度美味しい、本書はそんな本でした。
漫画じゃなくても、ゲラゲラと笑える本でスイスイとページが進んでいきますよ。

そもそも本のタイトルが間違えている

いやね、この本「世にも奇妙なマラソン大会」って本じゃないですか。そう思うと内容は、やっぱり変わったマラソンの話だと思うでしょう?
確かにマラソンの話はあるんですよ。でもこの本の半分はマラソンと全く別の話なんですよね。全然関係ないというか。

いきなりまちがってんよ!」と言いたくなるというか笑。。

先ほど上記に書いた通り、本書では著者の間違いの話が3本入っていて、マラソン大会なのは3つの話のうちの1つなんです。
ほかはマラソンではありません。まあどの話をとっても「世にも奇妙」なのかも知れないけどもね。

さて「3つの間違えた話」とは

  • ど素人がいきなりサハラ砂漠でのフルマラソンに挑戦する「世にも奇妙なマラソン大会」
  • バスで知り合ったおじさんに誘われるがままについていき、のっぴきならない状態に陥った「ブルガリアの岩と薔薇」
  • インド入国を目指して行った迷走劇「名前変更物語」

の三本ですウフフフ。

この3つの他に「謎のペルシア商人➖アジア・アフリカ奇譚集」という奇妙な短編話が7つ語らえています。しかも全部ノンフィクション。ようやるわ。

素人がいきなりサハラ砂漠でフルマラソンに初挑戦

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本書の半分以上ページを占める「世にも奇妙なマラソン大会」。
これはマラソン素人の著者が「サハラ・マラソン」に挑戦した話で、くっそ面白い。
なにせ挑戦した理由がただの好奇心だから。こんなの普通やろうと思わないし、そもそも存在さえも知らないものだけど……

サハラ・マラソンに好奇心で挑戦してしまう

深夜というものは、人間がろくでもないことに燃え上がる危険な時間帯である。私もこれまでの人生で、情熱があふれすぎてびしょびしょのラブレターとか自分がスーパーマン的主人公の冒険小説などを作成し、翌朝見て思わず月面さん回転半ひねりで身投げしたくなるような気分を散々味わってきた。

なのに、またしても深夜に変な代物に引っかかってしまったのは、深夜には翌朝の気分が絶対にわからないという簡単な事情による。

何故かわからないけど、テンション上がってしまって頭おかしくなったんですね。
わかります。俗にいう「夜テンション」ってやつですね。わかりますよ。

その晩、焼酎のお湯割りでいい心気持ちのまま、なんとなくネットを眺めていた。
ブータンに行く予定だったが、それが大幅に延期されたので「どこかに面白いことはないか」と探していたのだ。
いくつか検索を試みたあと、「アフリカ・中東・マラソン」と英語で打ち込んでみた。

全ての間違いの序章が始まりだした。
どうやらマラソンに興味を持っていたようですが、なぜアフリカ・中東なのか理解しかねるし、そういう所が面白くって好き(笑。

こうして検索で行き着き、最終的に著者の目に止まったのが「サハラ・マラソン」だったそうですよ。それにしても、世界には色々なマラソン大会があることが本書からわかります。

  • 南アフリカの国立公園の中を俗にビッグ5と呼ばれる野生動物(ゾウ・クロサイ・ライオン・バッファロー・ヒョウ)を見ながら走るマラソン
  • タンザニアのキリマンジャロ山麓を走るキリマンジャロ・マラソン
  • 死海のほとりを走る死海ウルトラマラソン

マラソンには興味がないけど、自転車で走ってみたいな?どれも走ってみたいな!「死海ウルトラマラソン」ってなんや?ウルトラってなんや?!

サハラ・マラソンの開催理由について

北アフリカのアルジェリア領で行われるが、そこは難民キャンプらしいのだ。
「西サハラ」ことサハラ・アラブ民主共和国の人々が住んでいるとある。そしてその人たちのことをサハラウィ(西サハラ人)と呼ぶらしい。
西サハラの難民キャンプとは!

一般の日本人にはさっぱり馴染みがないと思う。
西サハラとはモロッコの隣にある細長い地域だ。もともとスペインの植民地だったが、西サハラの人々がポリサリオ戦線というゲリラを組織して独立のための武装闘争を開始した。
スペインが撤退したら今度はモロッコ軍が占領してしまい、ポリサリオ戦線は以後、敵をモロッコとして戦いをつづけた。”砂漠の戦争”として一時有名になったこともある。

そうサハラ砂漠と言っても広いので、「それ具体的にどこやねん」と思ったが、グーグルマップで言えば、モロッコの南側にある破線で囲まれたこの場所だ。
※モロッコってのはスペインの南にある国だぞ。

西サハラってそうか。ここは今もモロッコ軍に占拠され国ではないんですねー。
サハラウィ達はポリサリオ戦線としてモロッコと戦い続けており、現在もそれが続いているらしい。

西サハラ問題は何も進展がないままで、サハラ砂漠のど真ん中に難民とポリサリオ戦線の兵士たちが置き去りになっているらしい。
サハラ・アラブ民主共和国の亡命政府もそこにあるという。
そして、彼らの困窮を国際社会に訴え、少しでも役に立とうということで、十年前にこのマラソン大会がはじまり、今度で十回目を迎えるーーー。
つまり一種の市民運動なのだ。

「なるほど確かに面白い!」ということで、そのまま行ってしまわれました。面白いですね。
こうして「面白い!」と勢い良く飛び出していった結果、徐々に「あれ?なんか違うぞ?おかしいぞ?」に変わっていくんですよ。

そもそも、たとえ西サハラ問題と、このサハラ・マラソンが関連付けられているとはいえ、
フルマラソンに出ることと西サハラ問題に興味持つことは本質的に別問題ですからね。
だけどマラソン素人だろうがお構いなし。著者の好奇心とその好奇心に正直すぎる所が尊敬します。すげぇ。

この後マラソンがスタートし、足首が痙攣してまともに走れないこと、砂丘ではまともに走れないことなど、「マラソンしんどかった!」ということが書いています。
おもしろパートですね。

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このサハラ・マラソン大会の章は西サハラ問題、サハラ・マラソンのことについて知ることが出来るのが大きな収穫ポイントですね。

おっさんにホイホイついていったら掘られそうになった「ブルガリアの岩と薔薇」

2つ目はブルガリアのバスで出会ったおっさんに、興味本位でついていったら「アッーーー!」な展開になりかけた話。ぶっちゃけ笑いの面だけで言えばこれが一番おもしろかった。笑

クライマックスは終わったあとにやってくる。

変な言い方だが、そう言うしかないような出来事に襲われたきっかけは、
一昨年(二〇〇八年)の六月、セルビアからブルガリアに向かうバスだった。

全ての元凶はこのバスに乗っておじさんに話かけた所から。

私だって、ブルガリアに行くのは初めてで、右も左もわからないから、反対側の隣に座っている岩のようにごつごつした年配のおじさんに訊いてみた。

あぁあ。おっさーん。全ての元凶のおっさーん。

ブルガリアの岩と薔薇とは

このおっさんの素性はこうだ。

「私は船舶のエンジニアで、フランスの船会社で二十年近く仕事をしていたんだよ」と嬉しそうに言う。

まともな仕事についていますね。そして自分の仕事に誇りを持っているようです。
いいことですね。

エンジニアとはいっても、船乗りである。胸板は私の倍以上あり、Tシャツからこれまたぶっとい毛むじゃらの腕が突き出ている。
頭髪は薄く、ゲジゲジ眉毛、顔も岩に古い皮袋をかぶせたようにごわごわしている。

察するにかなり肉体労働をしてきただろうし、歳も六十四だというが、きつい体臭はせず、意外にも薔薇のような芳しい匂いがする。

岩と薔薇。不思議な取り合わせだ

そう「ブルガリアの岩と薔薇」とはこのおっさんを指しているのです。

ブルガリアの岩と薔薇の本性

頭皮が薄くて、ゲジゲジ眉毛、顔も岩に古い革袋。と・・・ひどい言われようだけど、凄い見てみたい。笑。

おお、なんてラッキーな。現地の生活を知るには、地元の人の家に泊めてもらうのがいちばんだ。酒飲みの私としては、地元の手製の酒はいっそう魅力的だ

やっぱり旅をしていると現地の人に泊めてもらえることがあるようですねー。

そしてソフィア(ブルガリアの首都)に興味をもった著者は、このおっさんに「今日は泊まって行きなさい」と言われ・・・

ところが、次の質問は首を傾げるどころでなかった。「君は男と寝たことはあるか?」と言うのだ。ギョッとした。

「いえ、そんな趣味はないですよ。あなたはあるんですか?」 「いや、私もほんのちょっとだよ。ふつうはやっぱり女性がいい」努めてさり気ない口調でおじさんは答えた。そして沈黙

ほんのちょっとwww。
いやぁ・・・他人が困難を乗り越える様って本当に面白い。「他人の不幸は蜜の味っていうけど。本当だなぁ」って思った。

ただこれは今だから他人事なのであって、自分も来年からは当事者になる恐れがあるだけに、読み終わった後ブルっと身震いしたのでありました。

その後はおっさんとひとつ屋根の下で攻防戦が繰り広げられ・・・気になる人は買うべきです。笑

入館ブラックリスト入りの著者がインド入国を試みる
名前変更物語

著者はインド入国ができないらしい。

私はインドに入国ができない。七年前(二〇〇二年)、やむをえない事情でミャンマーからジャングルを歩いて越えて、インドに密入国してしまったのだ(詳しくは拙著『西南シルクロードは密林に消える』[講談社文庫]をご参照ください)。  当然強制送還され、それっきり入管のブラックリストに載ってしまった

いやなんでそうなったんだよっていう本当に突っ込みどころの塊のような人です。
どのエピソードを切り取っても興味ばかり湧いてきます。

名前変更物語とは

入国したくても入国できない著者はある作戦を立てるのです。

妻に土下座をしたのは四月一日の晩だった。 「俺と離婚してくれないか」と言ったのである。 彼女は椅子に座ったまま黙っていたが、やがて「やっぱりそれしかないの?」と訊いた。 「うん。他に方策はないんだ」 「そう……」彼女はつぶやいた

インドに入国するために妻と離婚するぶっ飛び具合に笑うしかありません。
ところでなんでインドに入国するために離婚しなければいけないのかが疑問に残ります。

つまりこういうことらしい。密入国したことで…

ブラックリストから名前がはずれないのなら、最後の手段はそのリストに載っていない名前にするしかない。つまり「改名」である。下の名前を変えるのは困難だから、姓すなわち苗字を変えようと考えた。

名前が変わればブラックリストにひっかからいないね!そこまでやるかw
これが名前変更物語です。

どうしてそこまでしてインドに入国したいのか

怪魚ウモッカを探すため

あかん好きすぎるこの人。あれでしょネッシーとかと同じ部類でしょ。もう好きすぎるわ。
こうして結局入国できずじまいで名前変更物語は膜を閉じたのであった。

因みに怪魚ウモッカとは

ウィキペディアによると

UMAファンサイトの「謎の巨大生物UMA」の掲示板に、モッカ(HM)が、「1997年頃、インド旅行中に、漁師がさばいて調理しているのを目撃した」と書き込みを行った事による(魚(ウオ)+モッカで「ウモッカ」という名称になった)。その後、モッカによるイラストが公開。イラストには、他の生物も書かれており、「他の生物の描写力(観察力)等から、怪魚の特徴(イラスト)は信憑性が高い」と、サイト主などからの評価が下された。

特徴体長
180cm以上。全身がパイナップル状の鱗(爬虫類の様に硬そうなもの)で、その中心に小さな刺がある。色は濃い茶褐色。シーラカンスの様に、足状の鰭が前後4足付いている。頭部は魚と言うよりも、トカゲ(爬虫類)に似ている。口中には、細かい歯が、びっしりと並ぶ。頭の上だけ鱗が無く、ツルッと光っている。

引用:ウモッカ – Wikipedia

超そそられる!!!!!

やりたいことに馬鹿正直

本書を読んで思ったけど。やりたいことに馬鹿正直なんですよね。
怪魚ウモッカなんて居るかどうかわからない生物を探すために妻と離婚するわ。
ちょっとした暇つぶし感覚でサハラ砂漠でマラソンするわと、常識を逸脱してるけど、ユーモアがにじみ出てまくっています。そして実際に実行しちゃう。すげぇ。

なんだろう、もっとこの人のことが知りたくなったよ。以前に「謎の独裁国家ソマリランド」を読んだけどこの時はここまで感じなかった……。

「やりたいことはどんなことをしても実現させる」思考を見習いたいものだ・・・
すっかりファンだわ…たはぁ…

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